ヨーグルトとフルーツは相性がいい!乳酸菌を活かすならどれを選ぶ?

ヨーグルトとフルーツというのは味の面でよく合いますよね。私もフルーツヨーグルトは大好きです。

今回は栄養成分と乳酸菌の面から見て、ヨーグルトと相性がいいものを探ってみたいと思います。

もちろん味の面での相性も大切ですが、大抵のフルーツはヨーグルトと味の相性は悪くないと思いますので、そこは皆さんの好みに合わせて下さい。

有機酸は乳酸菌の働きを邪魔しない!フルーツと乳酸菌は相性がいい

フルーツといえばクエン酸や酒石酸、ビタミンCなどの有機酸による爽やかな酸味が美味しいですよね。ではこの有機酸による酸性度は乳酸菌に悪影響を及ぼさないのでしょうか。

もちろん酸性が強すぎると乳酸菌が死んでしまう可能性はあります。しかし、あまりに酸っぱすぎるものは食べても美味しくないですから、あまり気にする必要はないでしょう。乳酸菌はもともと酸性環境には強い細菌です。

クエン酸は糖分と一緒だと乳酸菌を育てる

クエン酸は有機酸の代表とも言えるぐらい、すっかり健康物質として定着した感がありますね。このクエンと言うのは、マルブッシュカンと言う柑橘類の漢名「枸櫞」(くえん)から来た言葉です。

なぜそんなレアなフルーツからと思われるかもしれませんが、クエン酸は英語で”citric acid”(直訳:シトロン酸)と言います。このシトロンが枸櫞を指すことからクエン酸という名前に翻訳されたのです。

さて、このクエン酸ですが、実は乳酸菌を増やす働きがあることが知られています。

関西大学大学院の研究グループによると、いくつかの乳酸菌では培地にエサとなるブドウ糖だけを入れておくより、クエン酸を添加して共培養したほうが乳酸菌の生育が良くなるということが判ったそうです。

(参照:クエン酸が乳酸菌の生育と代謝に及ぼす影響|関西大学大学院理工学研究科 森田朱香氏ほか)

この研究では、5種類の乳酸菌が使われていますが、いずれもクエン酸によってブドウ糖の代謝が活発になったり、自身が分泌した乳酸によって生育が悪くなることが解消されたりしています。

つまり、少なくともクエン酸は乳酸菌にとって役に立つ存在であるということです。さらにフルーツのクエン酸という面から考えると、フルーツには多かれ少なかれブドウ糖が含まれていますから、フルーツとヨーグルトは相性がいいということになります。

酒石酸も乳酸菌を邪魔しない

ブドウはクエン酸が少ないフルーツで、そのかわりに酒石酸という有機酸が豊富です。名前の通り、最初はワインから発見された有機酸です。

乳酸菌はこの酒石酸も代謝してエネルギーに変えることができますが、ワイン醸造ではあまりいい働きではありません。ですので、コントロール対象になる現象の一つです。

しかし、ブドウとヨーグルトを一緒に食べても、有機酸によって乳酸菌にダメージを与えることはないでしょう。

乳酸菌はビタミンCを作り出す

フルーツに含まれる有機酸と言えば、アスコルビン酸、つまりビタミンCを避けては通れません。とは言うものの、ビタミンCと乳酸菌の間にはそれほど密接な関係はありません。

一部の乳酸菌は発酵の際にビタミンCを作り出し、それが野菜やフルーツをあまり摂れない環境にある人たちの役に立っているという事はありますが、私たち日本人は野菜やフルーツに不自由することはめったにないでしょう。

馬乳酒というジャンルに属するアルコール入りの発酵乳をよく飲むモンゴルなどの地域の人たちは、この発酵乳に含まれるビタミンCをよく利用しているようですね。もちろんこのアルコールはヘテロ乳酸発酵や酵母による発酵でできたものです。

このように、フルーツに含まれる酸味の元は、乳酸菌に対して良い影響をあたえることはあっても、悪影響はまず見られないと言って良いのです。

すべての乳酸菌に共通するエサはブドウ糖

乳酸菌や腸内細菌の善玉菌のエサというと、食物繊維やオリゴ糖を思い浮かべる人も多いでしょう。けれど、実際にすべての乳酸菌に共通するエサはブドウ糖なのです。

食物繊維やオリゴ糖が善玉菌のエサと言われるのは、人間がブドウ糖を吸収してしまう小腸で消化吸収されないからなのです。特に大腸に棲みついているビフィズス菌にとっては、そうしたエサは重要です。

しかし、そのビフィズス菌も周囲にブドウ糖があれば、食物繊維などからブドウ糖を切り出さなくて済むので、喜んで利用するというわけなのです。

ブドウ糖以外の糖質は菌によって使えるものが異なる

乳酸菌と言えばヨーグルトですが、ヨーグルトは牛乳の中にある乳糖を乳酸菌が利用して乳酸を作り出すことでヨーグルトになります。この際、乳酸菌は乳糖を細胞内に取り込んで、ブドウ糖とガラクトースに分解して代謝します。

ブドウ糖はどの乳酸菌でも栄養として使えますが、ガラクトースは使える菌と使えない菌がいます。ガラクトースを代謝できない菌は、それを細胞外に押し出して菌体外多糖と呼ばれる物質を作るのに使っています。

菌体外多糖には様々な効用があるとして研究されているものですね。例えば、カスピ海ヨーグルトの独特の粘りは菌体外多糖によるものです。菌体外多糖にも様々な種類がありますが、そのお話は別の機会に。

同様に、ショ糖の場合はブドウ糖と果糖でできていますし、フルーツにもこの果糖をたくさん含んでいるものが多く存在します。

一方で、果糖を代謝できる乳酸菌はビフィズス菌や、フルクトバチルス属の乳酸菌が知られています。

フルクトバチルス属菌はブドウ糖をほとんど代謝できないものもいますが、ビフィズス菌はどちらも使えるので、フルーツはビフィズス菌にとってエサになりやすいですね。

水溶性食物繊維とオリゴ糖は腸内細菌のための栄養

フルーツに含まれる水溶性食物繊維と言えばペクチンが有名ですね。ペクチンは人間の消化酵素では消化できません。ですので、小腸を通過した後、大腸のビフィズス菌を中心とした腸内細菌によって分解され代謝されます。

ペクチンはガラクツロン酸という、乳糖を構成するブドウ糖の相方のガラクトースが酸化されてできた物質が、たくさんつながって構成されています。ですので、これを使えない乳酸菌もいます。

しかし、腸内善玉菌の主役であるビフィズス菌や酪酸菌など乳酸菌以外の善玉菌も、これを利用して有機酸を作り出し、それが大腸のエネルギー源になっています。

ですから、ここは「ペクチンの多いフルーツ」がヨーグルトと相性の良いものと考えて良いでしょう。

このように、炭水化物は乳酸菌にとって重要なエネルギー源ですので、それも加味してフルーツを選んで下さいね。

フルーツは手に入れやすいものから選べばいい

もちろん、上でお話したように、有機酸や水溶性食物繊維、ブドウ糖がたくさん含まれているフルーツは、乳酸菌を元気にして腸内環境を整えるのに役立ちます。ですからできるだけそうしたものを選びたいわけですが、それが難しいケースもありますね。

例えば、ホワイトサポテと言うミカン科のフルーツはブドウ糖や果糖が多く、水溶性食物繊維も非常に豊富ですが、日本国内ではわずかしか作られていない上、日持ちしないので輸入もほとんどされていません。

いくら効果が期待できそうでも、これでは役に立ちません。やはり普段手に入れやすいフルーツであることが重要ですね。

バナナとオレンジは入手性の面で抜群

バナナとバレンシアやネーブルなどの輸入オレンジは、一年を通じて比較的安価に入手できます。バナナはそれほど豊富というわけではありませんが、水溶性食物繊維もブドウ糖も、そして有機酸もそれなりに含まれています。

オレンジについてはバナナよりそれぞれの成分が豊富ですが、バナナほどお安くないのが難点かもしれませんね。それでも決して高価すぎるというほどではないと思います。

輸入オレンジは防黴剤のポストハーベストを気にする人も多いと思います。ですから、オレンジはまずよく洗ってから皮を剥きましょう。この時、少し白い部分を残しておくと、血管を丈夫にする成分のヘスペリジンが摂れますよ。

皮を食べるわけではないので、多少果肉に浸透したり、皮をむくときに浸透したりしたとしても、全く問題のない濃度だと考えて良いでしょう。

パイナップルは缶詰でも良い

パイナップルも一年を通して手に入れやすいフルーツの一つですね。パイナップルにはクエン酸が豊富で、ブドウ糖も多く含まれていますから、ヨーグルトとは相性がいいです。

水溶性食物繊維は少なめですから、野菜や他のフルーツで摂るようにしましょう。また、パイナップルは缶詰も利用できます。水溶性食物繊維はもともとあまり含まれていませんから同じです。

それに対してブドウ糖の含有量が多いので、ヨーグルトに混ぜて食べるのがおすすめですね。クエン酸も期待できます。

入手しやすさではキウイフルーツもお勧め

完全に通年という訳にはいきませんが、キウイフルーツもニュージーランドからの輸入と国産を組み合わせることで、一年のほとんどの時期に入手できるようになりました。

ビタミンCが豊富でクエン酸も豊富です。そのため酸味が強く感じられるフルーツですから、バナナなど甘みの強いものを合わせると良いでしょう。

もちろん水溶性食物繊維やブドウ糖なども多く含まれています。ブドウ糖は酸味の強い緑色のキウイフルーツでもりんごの2倍以上含まれていますが、有機酸が多いため、甘ったるく感じないのです。

季節ごとのフルーツをうまく活用すればいいがスイカはお勧めできない

もちろんスイカを混ぜてはダメというわけではなく、あまりにも水っぽくなりすぎるから避けたほうが良いのじゃないかという程度です。

夏には桃やチェリーもいいですし、秋から冬にかけてはりんごという強い味方もいます。冬になればみかんを合わせてみるのもいいですね。

みかんのβクリプトキサンチンは骨粗鬆症対策に有効な成分ですが、ヨーグルトのカルシウムとあいまって女性の強い味方になるのではないでしょうか。

基本的にヨーグルトと合わせてダメなフルーツはありません。甘味不足かもしれませんがアボカドも悪くないんですよ。

ドライフルーツとヨーグルトは相性がいい

好みのドライフルーツを細かく刻んでプレーンヨーグルトに混ぜ込み、冷蔵庫で一晩寝かせると良い感じに戻って、ヨーグルトにもいい甘みがつきます。

ですので、ドライフルーツは是非試してもらいたいアイテムです。食物繊維は元のフルーツの種類に左右されますが、全体として糖質が多くなっているので、乳酸菌のエサにもなるでしょう。

人気のフルーツグラノラは食物繊維源

フルーツグラノラはケロッグの商品名ですが、最近食べやすいシリアルとして人気を集めています。ドライフルーツと調味後焼き上げた穀類であるグラノーラを合わせたものですね。

本来は牛乳をかけて食べるものですが、ヨーグルトと合わせるのも悪くありません。場合によっては牛乳と半々でグラノーラを戻りやすくするのもいいでしょう。

ケロッグの商品では食物繊維4倍というものがありますが、これは水溶性食物繊維を添加しているようですので、ヨーグルトと合わせるのにはぴったりですね。

チョコレートとヨーグルトは相性がいい

ドライフルーツが入っていない、普通のシリアルでもヨーグルトはお勧めできます。これは食物繊維との相性が良いからですね。

フルーツからは離れますがグラノーラと言えばチョコ味のものもあります。チョコレートミルクは美味しいので、牛乳といいたいところなのですが、カカオは腸内環境を改善する効果があります。

ですから、せっかくですのでチョコ味のグラノーラやシリアルにもヨーグルトを合わせてみることにチャレンジしてみて下さい。意外に味も合いますよ。

グラノーラなどと合わせる場合はドリンクヨーグルトを使ったり、牛乳で割ったりすると、さらに食べやすくなりますよ。

ヨーグルトにフルーツはベストマッチ

フルーツには糖類と水溶性食物繊維、そして有機酸が含まれていて、この全てが乳酸菌を元気にしてくれます。ですから、あまり細かいことにこだわらず、どんなフルーツでもいいので一緒に食べましょう。

もちろんドライフルーツでもいいですし、コンポートやジャムになったものでもOKです。

この記事をシェア

合わせて読みたい

ページ先頭に戻る