二日酔い対策に世界で使われているヨーグルトドリンク

ヨーグルトで二日酔い対策と言われると、まずは翌朝の食欲のなさを解消したり、そんな状態でもなんとか栄養を摂るのにヨーグルトを利用するということが思い浮かびます。

実際のところ、乳酸菌やヨーグルトが二日酔い対策になるという、科学的な根拠が充分な情報は見当たりませんでした。そこで、民間療法的に使われているものを2つ紹介します。

一つはヨーグルトの本場ブルガリアで、二日酔い対策に使われているドリンクヨーグルト、アイリャン。

もう一つはカレーのお供として有名なインドのドリンクヨーグルト、ラッシーです。

二日酔い対策に使われている塩味のドリンクヨーグルト・アイリャン

ブルガリアと言えば、まずヨーグルトを連想するぐらい、切っても切れない関係のように思えますね。もちろん日本でのイメージかもしれませんが。

もしかすると、海外で日本と言えばゲイシャ・フジヤマ・テンプラのイメージに近いのかもしれません。でも、実際にブルガリアではヨーグルトはよく利用されているようです。

明治もレシピを公開していた

私がたまたまアイリャンと言うドリンクヨーグルトの情報を知ったのは、交換留学生でブルガリアに行っている人からの情報でした。

福山大学の学長室ブログに掲載されていた、交換留学生インタビューによると、ブルガリアではアイリャンというドリンクヨーグルトがよく飲まれていて、二日酔いにも良いと言われているようです。

留学生にまで聞こえてくるのですから、地元ではかなり一般的なのでしょう。それによると、地元では塩を振って飲む人が多いのだとか。

(参照:ソフィア大学派遣交換留学生インタビュー|福山大学学長室ブログ)

レシピがないかと思って探してみたら明治が紹介していました。さすがブルガリアヨーグルトを発売しているだけのことはありますね。

作り方は実に簡単で、ヨーグルトと水を300mLずつと塩を小さじ1杯、好みでレモン汁を小さじ1杯入れて、ミキサーで混ぜるだけ。泡立器を使って手で混ぜるだけでいいかも知れません。泡は立っていたほうが良いようですね。

東欧では市販品もある

日本でもヨーグルトブランドを持ち、ヤクルト本社の筆頭株主でもあり、ミネラルウォーターのエビアンやボルヴィックのブランドを所有する、世界的な食品メーカーの「ダノン」は、ブルガリアなど東欧諸国でアイリャンを市販しています。

アイリャン商品イメージ
(出典:Айрян Danone)

ほかのメーカーも含めて、さまざまなサイズがありますが、あっさりした飲み物なので割合大きめですね。この写真は950mLサイズです。半分くらいの480mLとか、チルドカップ形式の290mLと言うのもありました。

ですので、上のレシピは2人前ということになるでしょう。ブルガリアでは塩味のついていないものが市販されています。つまり、ヨーグルトの水割りということです。

それに好みで塩やミントを刻んだもので味をつけるのがブルガリア風です。他の国ではさまざまなスパイスが用いられることもあるみたいですね。基本的に甘い味はつけません。

トルコではマクドナルドのドリンクメニューにもなっているみたいですよ。

トルコマクドナルドのアイリャン写真
(出典:Ayran de McDonald’s | Wikimedia)

アイリャンは、二日酔いの朝に飲んでも効果的だけれど、飲みすぎた夜に飲んでおくと、二日酔いの予防にもなるということです。

私も作ってみましたが、明治のレシピでは、私の好みよりちょっと塩味が強すぎました。普通にブルガリアヨーグルトを水割りにして、その時の体調で塩を振って飲むのが良さそうに思います。

なんとなくトマトジュースを連想しますね。味は全く違いますけど、二日酔いの時にさっぱりして良いと思います。

カレーと相性の良いラッシーはインドの二日酔い対策

なんとなくインドのヒンドゥー教ではお酒もダメなイメージがありますが、肉食は禁止されていてもお酒は禁止されていません。そして、お酒があるということは二日酔いがあるわけで、古くからその対策としてラッシーが好まれているそうです。

もちろんインド人だからと言ってみんなベジタリアンではありません。それにインドのベジタリアンの場合、ベジタリアンであっても乳製品を摂る人は多いので、ラッシーはOKなのでしょう。

ラッシーはインドヨーグルト「ダヒ」から作る

インドではラッシーという飲み物は大変一般的です。露店などでもよく売られていますね。日本でもカレー専門店で出されているのをよく見かけます。カレーが辛すぎた時にも、口の中を回復させてくれる美味しい飲み物です。

レシピもさまざまで、地方ごとに、さらには家庭ごとに異なる味があるようですが、基本はダヒと言うインドのヨーグルトを水やクリーム、ミルクで割って味をつけたものです。

ヨーロッパに紹介されたレシピを見ると、二日酔い対策には、ダヒを同量の水で割って、ひとつまみのクミンパウダーを入れるとしています。クミンは健胃薬や利尿薬として使われますから、二日酔いというより、飲み過ぎて胃の具合が悪い時に役立ちそうですね。

ただ、甘みのないラッシーにクミンを入れたら、カレー味のヨーグルトみたいになるんじゃないかと、ちょっと心配です。

ですので、味付けは好みでいいと思います。砂糖を使って甘い味をつけると、肝臓の疲れによる低血糖からの頭痛改善にも役立つでしょう。もちろん水分とたんぱく質も摂れますから良いですね。

ダヒは水牛の乳から作るが牛乳からも作れる

ダヒはインドで水牛ミルクを原料として作られることが多いですが、牛乳でも作られています。ですので、特にこだわりがなければ牛乳で作っても、ダヒと呼ぶことに問題はありません。

スターター(種菌)はamazonや楽天で売っています。また、スターターを扱っている会社は水牛ミルクの脱脂粉乳も扱っていますので、興味のある人はどうぞ。

スターターは、ラクトコッカス属ラクティス種(亜種不明)とストレプトコッカス属サーモフィルス種(通称:サーモフィルス菌)の混合乳酸菌です。ラクトコッカス属ラクティス種は、カスピ海ヨーグルトのクレモリス菌の仲間です。

ですので、グリコの「おいしいカスピ海」に近い乳酸菌バランスだと言えるでしょう。おそらく酸味は比較的弱めのヨーグルトが出来上がると思います。

ラクティス種のほうは比較的低温でもよく増殖しますが、サーモフィルス菌は45℃くらいの比較的高温を好みますので、発酵温度によって味やテクスチャが変わる可能性はありますが、それをいろいろ試すのも楽しいですよ。

基本的に40℃以上という高い温度にすると、ラクティス種が弱ってしまうので、ヨーグルトメーカーを使って作るなら、35℃くらいで9時間以上、ゆっくり発酵させると美味しくできると思います。

ダヒができたら、牛乳や低脂肪乳、水などで半分くらいに割って、砂糖で味付けすればラッシーの出来上がりです。マンゴーやバナナと一緒にミキサーにかけても美味しいですよ。

ここでもダノンが登場する

先にも登場したダノンですが、インドにも会社があってラッシーとダヒを製造販売しています。

ダノンのラッシーとダヒ
(出典:Danone India Outlines Their Approach To The Make In India Campaign)

世界中で大活躍して凄いなって思ったんですが、実はインドでは「ヤクルト・ダノン」としてヤクルトも販売しているんですよ。

ラッシーもヨーグルトを薄めたものなので、アイリャンと相通じる物があるのかもしれませんね。

単なる思いつきですがお試しあれ

発酵飲料を薄めたものと言うことでふと考えたのですが、麹から作った甘酒を少し薄めて飲むと、二日酔いに効果がある可能性が考えられます。

甘酒はブドウ糖を多く含むので、アルコールによって肝臓の働きが衰え、糖新生がスムーズに行われないことで起こる頭痛に効果があるでしょう。また、水で少し薄めておくことで水分補給にもなりますし、胃腸の調子を整える効果も期待できます。

あるいは、麹甘酒、ヨーグルト、水を同量ずつ混ぜた「ドリンク甘酒ヨーグルト」なんて言うのも良いかもしれません。

ただし、くれぐれも酒粕甘酒ではやらないでくださいね。アルコールが含まれているので、迎え酒になってしまいます。

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