子供におすすめのヨーグルト3つ。生乳100%、全脂タイプが良い理由

子供の健康のために乳酸菌を摂らせたいと思っている親御さんは少なくないと思います。

でも、子供にどんなものを食べさせたら良いのか、いくつから与えていいのか、どのくらいの量を与えるべきなのか、乳酸菌によっては悪影響が出るのではないか、本当に必要なのか・・・ということは気になりますね。

しかし、実は子供のお腹の中というのはもともと善玉菌がしっかり棲んでいます。ですから、お腹の調子よりも違う視点から見てやるほうが、子供にとって役にたつ可能性があるのです。

子供に食べさせるなら全脂生乳タイプ。おすすめヨーグルト3つ

子供にヨーグルトを食べさせるとなると、気になるのは

  • どんなものを
  • いつから
  • どのくらい

と言うことですね。

基本的に子供には、「普通のヨーグルト」を食べさせましょう。時期的には離乳食初期から食べさせて問題ありません。そして量は子供の成長に合わせて考えて下さい。

子供用ヨーグルトは幼児になってから

ヨーグルト製品の中には「幼児用」とされているものがあります。もちろんメーカーは子供の栄養や成長を研究して、良いものを作っているとは思いますが、多くの商品では子供が食べやすい味と量が中心になっていると思います。

ヨーグルトは牛乳を乳酸菌で発酵させただけの食品です。固さもありませんから、離乳食として利用している場合もよく見られます。

赤ちゃんの味覚はまだまだ未発達ですから、赤ちゃんが嫌がらないようであれば、何も味付けする必要はありません。もし酸味を嫌がるようであれば、甘味をつけるのではなく、酸味の少ない製品で試してみましょう。

大切なのは、できるだけ無加工の牛乳と乳酸菌で作ったものを選びたいと言うことです。例えば、

  • 明治ブルガリアヨーグルト
  • 雪印メグミルク・ナチュレ恵
  • 森永乳業・ビヒダスBB536

も、生乳と「乳製品」を原料に使っています。

ここで生乳というのは「牛から搾ったままの乳」で、飲用などに使うために殺菌して「牛乳」になる前のものです。成分の調整も一切行われません。もちろん、ヨーグルトにする前に殺菌は行いますから心配はないです。

しかし、生乳は季節によって成分が変動します。それを一年中均一にするために脱脂粉乳などを加えたり、味を良くするためにクリームを加えたりするものが「乳製品」です。

乳製品のカテゴリは広く、ヨーグルト自体も含まれるだけでなく、バターやアイスクリーム、加糖練乳など、およそ考えられる限り広い範囲の、牛乳を原料とするものが含まれています。

ですので、メーカーは美味しくするために添加しているとは言え、消費者にとって何が入っているかわからないと言うのは、子供に食べさせる場合、ちょっと警戒したくなりますよね。

生乳100%無糖ヨーグルトがおすすめ

そこでお勧めしたいのが生乳100%ヨーグルトです。少し割高になるかもしれませんが、小さな子供に食べさせる量ですから、良いことにしておいて下さい。いくつか具体的な商品を紹介します。

小岩井乳業の小岩井 生乳100%ヨーグルトは、特定保健用食品の認可を得ているヨーグルトです。お腹の調子を整えるということも期待できます。

▼小岩井 生乳(なまにゅう)100%ヨーグルト 400g|小岩井乳業
小岩井生乳100%ヨーグルト商品イメージ

タカナシ乳業からも発売されています。北海道根釧地方の生乳だけを使った、特にコクの深いヨーグルトであることがセールスポイントです。

このヨーグルトにはラクトバチルス属ラムノーサス種GG株(通称:LGG乳酸菌)が使われています。LGG乳酸菌乳酸菌は整腸作用だけでなく、免疫賦活効果・免疫調整効果で知られる菌ですので、子供にも食べさせたいですね。

▼タカナシ 生乳100%ヨーグルト400g|タカナシ乳業
タカナシ生乳100%ヨーグルト商品イメージ

もう一つ紹介しておきましょう。日本酪農協同の「毎日ドリプシ・生乳100%プレーンヨーグルト」です。毎日ドリプシと言えば、かなり古くから売っているブランドですね。

この商品にはデンマークのクリスチャン・ハンセン社が持つビフィズス菌BB-12株が配合されています。

▼毎日ドリプシ生乳100%プレーンヨーグルト|日本酪農協同
毎日ドリプシ生乳100%プレーンヨーグルト商品イメージ

メジャーメーカーの製品ほど確実に入手できるとは限りませんが、小岩井のものはよく見かけるように思います。

離乳食の指導に従って与える

いつから与えるかという問題については、まず牛乳アレルギーがないかどうかの確認が重要ですね。おそらく検診で確認されるでしょうけれど、家族に牛乳アレルギーの既往がある人は特に慎重になって下さい。

それがクリアできれば、あとは一般的な離乳食の指導に従うのが良いでしょう。量はスプーン一杯ぐらいから始めることになると思います。

幼児と呼べるくらいに成長したら、100gくらいまでなら大丈夫だと思います。もちろん体格や食欲に合わせて調整して下さい。

上で書いたように、生乳100%の物を選んでおけば、低脂肪・無脂肪と言う製品を食べてしまうことはありませんが、生乳100%でないものを与える場合は、全脂タイプ(脂肪を減らしてないもの)を与えて下さい。

子供に与えるものですから、できるだけ余分な加工が行われていないものが良いですよね。

現代の子供はアレルギーを起こしやすい?乳酸菌で免疫力アップ

先進国に住む現代の子供たちは、あまりにキレイな環境に置かれすぎたため、アレルギーを起こしやすくなっているのではないかという仮説があります。これを衛生仮説といいます。

それが正しいかどうかは未知数ですが、たしかにその傾向はありそうに感じられます。

そうした時、乳酸菌を摂らせることで免疫システムに働きかけて、アレルギーを起こりにくくできるのではないかという希望は存在するのです。

腸内フローラは離乳食を食べ始めると複雑化する

自然分娩で生まれた赤ちゃんの腸は、ほとんど無菌状態です。そして、生まれて間もなく日和見菌である大腸菌や腸球菌、クロストリジウム属細菌などが繁殖を始めます。

さらに、生後3~4日で母乳栄養児ではビフィズス菌が、すごい勢いで増殖を始めるのです。その後、最初に増殖を始めた日和見菌はビフィズス菌に押されて勢力を弱めます。

一方、離乳期に入ると腸内フローラは一気に複雑性を増し、悪玉菌も見られるようになります。そして幼児期の途中には、成人のものとそれほど変わらない腸内フローラのバランスになるのです。

それでも、子供の間はビフィズス菌の支配率が高く、いわば好ましい腸内環境がキープされています。

ですから、例えば強い病原菌の消化器への感染があったり、抗生物質の内服を行ったりして、腸内環境が荒らされない限り、子供の腸内フローラ自体はそれほど神経質に意識する必要はありません。

もちろん、腸内フローラのバランスを崩す抗生物質の投与などが行われる際には、医療機関から耐性乳酸菌製剤(ビオフェルミンRやエンテロノンRなど”R”で終わる乳酸菌製剤)の投与など、適切な対策が行われるでしょう。

免疫器官に働きかける乳酸菌の菌体成分

世の中には数多くの、子供向けの乳酸菌飲料やヨーグルトなどが販売されています。もちろんお腹の調子を整えるということも重要ですが、実は乳酸菌の持つ免疫機能を調整する効果のほうが重要かも知れません。

子供はまだまだ免疫機能が充分ではありません。そこで、乳酸菌が持つ免疫賦活効果を期待したいと言う考え方も理解できます。

例えば、毎年冬になると行われるインフルエンザの予防接種ですが、乳酸菌を摂って免疫応答を良くしておくことで、予防接種の効果が出やすいと言うことがあります。

また、最初の話題に出した通り、子供のアレルギーが問題になるようになって久しいですね。小児喘息やアトピー性皮膚炎などを軽減するのに、乳酸菌の菌体成分による免疫調整が有効であるという報告も数多く存在します。

ですから、子供には乳酸菌を使った飲食物を積極的に摂らせて、必要な免疫機能を強化し、暴走する免疫機能は抑えるという調整に役立てたいものです。

いわゆる腸内環境は、同じ人で見た場合小児期には良い環境で、そこから年齢とともに悪化して行くという傾向が見られます。ですから、子供のお腹の中は意外に良い状態なんですよ。

子供のお腹に対しては本来の機能をサポートしてやるのが良い

子供のお腹は、自然な状態ではそれ自体が健康であろうとする機能を強く持っています。ですから、必ずしも自然な状態で成長できない現代の子供には、乳酸菌を使ってサポートしてやるのが良いでしょう。

自然でない状態が悪いというのではありません。例えば「お湯を使った毎日の入浴」は不自然な作業です。原始時代、棲息地域に温泉でも湧いていない限り、動物としての人間が温浴することはなかったでしょう。

でも、お湯を沸かすという不自然な作業によって温浴が可能になり、身体を清潔に保ち、感染症から身体を守ることができるようになりました。つまり、不自然さの恩恵ですね。

人工栄養児にはビフィズス菌も補充してあげる

母乳で育った母乳栄養児では、上でお話した通り、生後数日で腸内フローラはビフィズス菌が支配的になります。このビフィズス菌は一生の間、腸内細菌の20%くらいを構成する善玉菌の、99.9%を占めることになります。

一方、乳児用ミルクで育てられた赤ちゃんは、母乳で育てられた赤ちゃんよりビフィズス菌の占める割合が低く、一般的な皮膚常在菌などが占める割合が高くなっています。

これは母乳に含まれていて赤ちゃんの腸内で一気に増殖するビフィズス菌を得られないからだと考えられています。しかし、まったくゼロというわけではありません。

これはおそらく、分娩時に産道で赤ちゃんの体内に入ってきた、乳酸菌やビフィズス菌による物ではないかと考えられています。

ですので、もし母乳栄養で育てられなかった赤ちゃんの場合、離乳期を過ぎたら「生きて腸まで届く」「定着しやすい」ビフィズス菌のヨーグルトなどを食べさせるのは効果的だと思われます。

例えばビフィズス菌ヨーグルトの代表選手、森永ビヒダスに使われている、ビフィドバクテリウム属ロンガム種ロンガム亜種BB536株(通称:ビフィズス菌BB536)は、もともと健康な乳児から分離された菌です。

生きて腸まで届きやすく定着しやすいことから、子供に食べさせるのにも非常に良いですね。森永乳業によると、海外では育児用ミルクに使われた実績もあるそうです。

もちろん人工栄養の場合だけでなく、子供に食べさせるのには非常に適したヨーグルトの一つです。

乳酸菌の免疫調節機能を期待する場合でも普通のヨーグルトで良い

大人の場合、例えばシールド乳酸菌だとかプラズマ乳酸菌だとかの有名「免疫力アップ乳酸菌」を利用する人も多いでしょう。これらは殺菌菌体の効果を狙った製品です。

さらにベビー用品で有名なコンビ株式会社が扱っている、EC-12乳酸菌やBR-108ビフィズス菌も人の腸由来ですが、殺菌することで濃縮菌体とし、免疫力に貢献するよう設計されています。

一方、生菌では明治プロビオヨーグルトR-1も、免疫力アップで有名ですね。ただし、R-1は乳酸菌の働きではなく、乳酸菌が作り出した菌体外多糖に免疫力アップの効果があることが知られています。

大人の場合、このように様々な機能を狙って特化した製品を摂ることには意味があるといえます。もちろん子供にも有効なのですが、それよりも子供には「普通のヨーグルト」を食べる習慣をつけてやるほうが、健康に役立つでしょう。

ヨーグルトを食べる習慣をつけるのが将来役に立つ

乳酸菌やその菌体成分、一部の菌体外多糖は、小腸にあるパイエル板など、腸の中のリンパ組織で免疫細胞と出会います。

それによって、免疫細胞を活性化し、病原菌の感染を防いだり、感染した時の免疫獲得を確実にしたりすると言う効果が期待できます。つまり、予防接種の効果を上げてくれる力もあるということですね。

一方、免疫細胞のバランスが悪くなったり、暴走気味になったりするとアレルギー症状が出ます。そのバランスを改善し、暴走気味の状態を抑制するという働きも、割合広い範囲で乳酸菌は持っています。

ですので、特に機能を狙った菌に固執するのではなく、なんでも良いのでとりあえず乳酸菌を毎日食べると言う習慣を持っておくだけで、免疫を調整する効果は期待できます。

子供の頃からヨーグルトを普通に食べる習慣を身につけておくと、大人になってから肉の食べ過ぎや酒の飲み過ぎで腸内環境が悪化し、嫌いなヨーグルトをイヤイヤ食べるよりずっと楽ですね。

なぜかお酒をよく飲む人はヨーグルト嫌いの人の割合が多いように思います。私がそう感じているだけかも知れませんけど。

子供には普通の食事やおやつとしてヨーグルトを与えよう

このように、子供のお腹の調子を整えておく目的でヨーグルトを与えるというのは、昔から行われてきた習慣ですね。ですから、それを継承することは良いことです。

そして、あまりに清潔になりすぎて、腸の中の免疫器官が菌と出会う機会が減ったことが、子供のアレルギーを招いている可能性があると言われているわけです。

そこで、乳酸菌を摂って、免疫器官を刺激してやることでアレルギーの発生を抑え、発生したアレルギーも症状を抑制するという考え方があるわけです。

それにはどんな乳酸菌であっても問題はありません。もしかすると生きて腸まで届かなかったり、腸に定着できないタイプの方が、免疫寛容によって無視される可能性が低い分、かえって良いかもしれないくらいです。

そして、小さい頃からヨーグルトを食べることで、発酵食品に対する精神的な拒否感を生まないという副次的な効果も期待できるでしょう。

免疫機能調整作用については、関連記事に詳しいので、そちらもご覧ください。

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免疫力アップだけじゃない!乳酸菌の免疫機能調整作用がすごすぎる

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