PMSはヨーグルトで対策できる!乳酸菌と女性ホルモンの関係が鍵

月経前症候群(PMS)や生理痛に関しては、ほとんどの女性が多かれ少なかれ悩まされているものです。多くは18歳くらいから、更年期前の45歳くらいまでの期間に最も強く現れるようになります。

これを乳酸菌で対策できないものでしょうか。世間では色々な情報が飛び交っていますが、医学的に効果があると言えるのは一部分です。

それでも一部分を解消することで、全体が軽快したと感じられればそれに越したことはありませんね。具体的にどうすればいいのかお話します。

PMSの不快症状に乳酸菌が効く!?そのメカニズムとは

PMSには非常に数多くの症状が知られています。その種類は細かく分けると200を超えるとも言われています。その全てに共通するのは、月経周期に連動して発生するということです。

ですので、よく似た症状があっても、それが月経周期に連動しないのであればPMSではありません。そうした場合は必ずすぐに内科・婦人科を受診して、原因疾患が何であるのかを調べてもらうことを強くおすすめします。

PMSはホルモン分泌のリズムによって発生する

妊娠出産が可能な年齢の、性的に成熟した女性では、一定のリズムでホルモンの分泌が起こります。いわゆる卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌量の変化とバランスが、身体のリズムを作ると同時にPMSの原因にもなっているのです。

このため、まだホルモンの分泌が安定しない思春期や、不安定になってくる更年期では、PMSの性質が異なってくることもあります。多くの場合PMSは、その期間の中ごろにあたる30代中期に最も重くなると言われています。

また、妊娠出産の経験の有無によっても、PMSの内容が変化することが多いようですね。大まかに分けると、出産前には身体的症状が重く、出産後には精神的症状が重くなる傾向があるようです。

こうしたホルモンバランスによって起こる症状に、乳酸菌が役に立つのでしょうか。答えはイエスです。ただし、あくまで補助的なもので、乳酸菌によってホルモンを増やしたり減らしたりができるという情報はありません。

腸のセロトニンはPMSとは関わりがない

セロトニンという生理活性物質があります。特に気分に影響を与えるものとして注目されていますが、このセロトニンはトリプトファンと言う必須アミノ酸を原料に体内で作り出されます。睡眠や体温の調節にも大きな関わりを持ち、気分にかかわるホルモンとしても働きを持っています。

特に精神の安定には重要な役割を持っているのですが、女性では脳内セロトニンの生産能力が男性より低く、特に原料のトリプトファンが足りなくなると劇的に減ってしまいます。

また、このセロトニンは全身に存在す量の90%までが腸の中にあって、脳の中にはわずか2%しか存在していません。

そのため腸の中でのセロトニンを作られるようにすることが、PMSを改善するために非常に大切だと訴えている情報が数多く見られます。

しかし、残念なことに腸で作られたセロトニンは、血液脳関門を通過できませんので、いくら大量のセロトニンが腸の中で作られようとも、それが脳に届くことはないのです。

一方、原料のトリプトファンは血液脳関門を通過できますので、トリプトファンが不足しないように食べ物に気をつけることがおすすめです。なお、トリプトファンは多すぎると過剰症が見られますので、食べ物から摂るようにして下さい。

とは言え、トリプトファンは肉や魚、チーズやヨーグルトにもたくさん含まれていますし、完全菜食主義の人でも豆類を食べていれば不足することはないでしょう。

何らかの病気で、たんぱく質制限を行っている人は、お医者さんと相談しながら、栄養不足にならないようにして下さい。

セロトニンは注目されやすい生理活性物質ですが、気分に良い影響をあたえるためには、このように脳の中で作られないとダメなのです。

PMS対策にヨーグルトが勧められる理由。PMSに効く乳酸菌の効果とは

PMSの症状の一つに、便秘や下痢、お腹の不快感と言った腸の症状が見られることがよくあります。特に便秘については、ホルモンの関係で発生することがよく知られています。

一方、女性の場合普段から便秘気味の人がかなりの割合を占めているため、PMSによってそれが悪化すると、非常に強い不快感や、場合によっては病的な便秘に発展してしまう可能性もあります。

子宮と腸は連動して動くと言う性質がある

女性の性ホルモンには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンがあります。この黄体ホルモンは妊娠を維持するためのホルモンで、排卵が起こると分泌が多くなり、受精卵の着床がなければ月経が始まる時に分泌は最低レベルになります。

一方、妊娠すると、それを維持するために黄体ホルモンの分泌が続きます。黄体ホルモンは流産を防ぐため子宮の収縮を抑える働きがありますが、この副作用として腸の蠕動運動を抑制してしまいます。

また、水分などを体内に溜め込む働きも持っているため、さらに便秘を起こしやすくなるのです。

妊娠しなかった場合は、黄体ホルモンの分泌が減少するとともに、プロスタグランジンE2と言う生理活性物質が働いて、不要になった子宮内膜を押し出すために子宮が収縮します。

このプロスタグランジンE2は腸の収縮も起こしますから、便秘が解消するというわけです。

普段から便秘対策をしておくことでPMSを改善できる

このように、普段から腸が健康であれば、月経周期に伴って一時的に便秘が起こったとしても、数日で自然に解消してくれます。しかし、普段から便秘に悩んでいる人の場合、PMSによって便秘が悪化すると、非常に不快感が強い状態になってしまいます。

ですから、普段便秘をしないようにしておくことが非常に重要になるのです。そのためにはヨーグルトなどの発酵食品をしっかり摂取して、腸内環境を整えておくことが大事になります。

特に、便秘対策として考えた場合、できればオリゴ糖や食物繊維などをしっかり摂って、腸内細菌のビフィズス菌を元気にしておくことが重要になるでしょう。

例えば、水溶性食物繊維や難消化性のオリゴ糖を食べると、小腸までの消化酵素では消化吸収できないため、そのまま大腸に送り込まれます。これがビフィズス菌のエサになって乳酸や酢酸が作られます。

乳酸や酢酸は有機酸ですので、それ自体が大腸を刺激して蠕動運動を活発にします。また、酪酸菌やプロピオン酸菌によって乳酸が利用されると、酢酸ともども腸のエネルギー源になる酪酸やプロピオン酸も作り出されます。

エネルギー源が確保されると、腸も元気に動けますね。また、そもそも消化されなかった炭水化物のうち、水溶性のものは大腸内部の浸透圧を上げます。それによって、腸の壁から水分が腸内部に入り込んで便を柔らかくしてくれます。

さらに、ヨーグルトなどに含まれている乳酸菌は、小腸で乳酸を作り出し、腸内環境を良くする働きも持っています。

PMS対策でヨーグルトが勧められるのは主にカルシウムが目的

PMS対策の話題になると、ヨーグルトがお勧めの食べ物に入っていることが多いのですが、これは腸内環境の改善もさることながら、カルシウム源としての目的が中心であるようです。

PMSについてはミネラル不足が問題になることが多いですし、日本人女性ではカルシウムの摂取量が少し不足気味であることも知られています。

そこで、吸収効率が高い牛乳やヨーグルトを食べることで、その不足を補うということが目的とされているようですね。

そういう意味では、ヨーグルトは腸内環境の整備と栄養の補充の一石二鳥を狙える食品だと言えるでしょう。

牛乳よりヨーグルトのほうが乳糖不耐対策になるという意見もありますが、乳糖によって排便しやすくなる可能性もありますから、そのあたりはちょっと微妙ですね。

乳酸菌はPMS対策の中心にはなれないが役に立つ存在

このように、ヨーグルトなどの乳酸菌食品は、PMS対策の中心にはなれないものの、PMSの中で大きな不快感の原因となる便秘を解消できる存在なのです。

特にPMSの時期を過ぎても便秘が継続するというのは、健康に大きな悪影響を及ぼしますので、普段からヨーグルトやオリゴ糖、食物繊維などを摂るようにして、便秘を解消しておくことが大切だと言えるのです。

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